「あ、京ちゃん!!」

智基と二人で歩いてたいたはずの麻美だったが、京子を見つけた瞬間、ぱっとした顔で京子に駆け寄ってきた。

…犬みたい。

はからずも二人して思ったことは同じだった。
今の麻美にはぴんと立った耳と、降りきれんばかりに動いている尻尾が見える。

一方。

麻美の隣にいた智基は複雑な顔をしており、京子はそれに対して苦笑を溢した。