『ミーコ見てぇ!海超きれ~!』
私は目をキラキラさせてミーコの肩を揺すった。

『ついたの~?』
マスカラを塗りなおしながら、ミーコは窓の外に目を向けた。

『超きれいじゃん!』
ミーコも目をキラキラさせてはしゃいでいた。

飛行機は那覇空港に着陸し、私とミーコはクリスマス時期なのに暖かい沖縄に感動し、バカンスを楽しむ為に空港のトイレで夏仕様の服に着替えていた。。。

今になって思う事がある…。
沖縄の人は、観光客はすぐ見て分かるそうだ。
沖縄で産まれ、沖縄で育った人は、私達の様な観光客を見て、時には笑えたり、腹が立つ事もあるようで、その頃は何も知らない私達は、さらに髪の毛にハイビスカスの花の飾りをつけようとしていた…。

『やっぱり沖縄は違う意味で熱いね~っ!』
ノリノリのミーコは派手なキャミソールにホットパンツ姿で、トイレの鏡の前で化粧直しをしながらそう言った。
私は何故かミーコに負けるのが嫌で、(相手にもならないけど…)フリフリの可愛い系のキャミソールにミニスカという、わけのわからない服を着て満足し、ミーコと同じようにトイレの鏡の前に立ち、今から何が起きるだろう?と沖縄に期待し、胸をはずませ、グロスをべったりぬっていた…。