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初めてあいつと会ったのは
高校の入学式。



「高橋…さおり、さん」



振り返るとあいつがいた。
印象は…カッコイイ…
始めてみたリアル金髪、なんかすっごい髪がさらさらだった




「は…い」




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



ドラマのような出会いは初めだけだった

あの後あたしは名前も知らないあいつに
手を取られ教室まで走って連れて行かれた

「ちょっ!あんた…
なんなのよっ離しなさいよ!」

教室のドアを勢いよく開け

「俺、水谷誠二」

彼はいった。

「さおりはそこの席だから」

そして、教室の一番後ろの窓側の席にあたしを座らせた

「誠二ってよんで」

俺はお前の隣の席だから、と言って言葉通りあたしの隣に座る

てかなんなのこいつ!

、と言おうと立ち上がろうとした瞬間に両手をあたしの肩にぽんと乗せた

「なまえ、せーいーじね!」

いかにも純粋そうな笑顔に言葉をなくした

そして肩に置いた手をもどし、あたしの目を見つめて話す

「さおりが考えてること、答えてあげよっか」

あっけらかんとしてるあたしは返事もする余裕もなくて

「自分の名前のトコ、
ずっと指置いてたから
高橋さおりなのかなって」

こんな簡単に人の名前ってわかるものなんだなんて少し感心した

「…って!だからってイキナリこんなことする!?」

「イイじゃん!これで俺たちクラスの奴らに名前覚えてもらえたし」

ハッとした。

よくよく考えたらココは教室だ…

周りを見渡すと、徐々に集まっていたクラスメイトに見られ…注目されていた

「…///!!!」

あたしは顔が真っ赤になった

「よろしくね、さおり」

最後の誠二の笑顔が








悪魔にみえた