カツカツカツ
ヒールの音が響く……
バシャッ
水の音?
そんな音、ならしてないのに……
カツカツカツ
歩くのをやめた
…今、微かに誰かの足音が聞こえた……?
ま、まさか、ね、
私は、勇気を振り絞って、振り返った……
「わたし、き れ い ?」
「ギャァァアアァァァ!!」
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「ヒィっ」
「え?何?怖ぇの?」
「はぁ? んなわけないでしょーが」
「のわりには、顔面蒼白だぜ?」
「……だ、だから、」
「ん?」
「だから、観たくないって、言ったんでしょーがぁぁああぁぁぁ!!」
あたしは、慶輔の鳩尾に軽く一発お見舞いして、寝室に向かった……。