―――――三浦さん。
隣に立っていたのは三浦さんで。
あたしの隣に立つ関谷さんに挨拶をしていた。
…な、な、何で?
何で三浦さんがここに?
驚いて思わず持っていた手帳とデジカメを落としそうになり、慌てて力を込めて持ち直す。
……カフェで会った時と同じで、キッチリとスーツを着ていて。
……間違いなく三浦さんだ。
三浦さんは関谷さんを見ているからあたしと視線が合う事は無いけれど、目が凄く真剣で。
暖かさがなかった。
「こんな立派なリゾートホテルに商品を置けたら良いですよねー」
クライアント側の説明係が来るまでの間、向かい合って座って会話を始めたあたし以外の3人。
「そうですね」



