「少々お待ちくださいね」



そう言いながらカウンターの方へと戻っていった店員さんを見てあたしは三浦さんを見る。



「や、あたしが塗っても何も役に立てないと思いますよ?」



似合わないと思うし。

あたしと妹さんは違うと思うし……。


「良いから良いから」




楽しそうにポンと肩に手を置かれた。



う……。



戻ってきた店員さんに、コットンを貰ってグロスを拭くと、


店員さんはさっき三浦さんが持っていた2本のグロスの試供品を手に取り待ち構えていた。



「まずこちらから塗りますねー」