「そんな事無いと思いますけど」

……ごめんなさい、三浦さん。



「あ!でもこっちかこれかだったら明るいこっちの方が良いと思いますよ!」


気まずくなった雰囲気をどうにかしようと努めて明るい声を出して笑顔を見せる。



「そうですね、でも明るすぎませんかね?」



「ここはライトが明るいから明るすぎるように見えるかもしれませんけど、多分大丈夫だと思いますよー」

「……良かったら試し塗りなされてはいかがですか?」

背後から声をかけられ、振り返るとさっきの店員さん。



「えっ」


「そうですね、実際に塗ったのを見たほうが良いかも。お願いします」


見上げれば店員さんを見ている三浦さん。

え、え。