完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>


「えー?だって面白いですよ?椿ちゃん」


「遊ぶなって」

ぷーと頬を膨らませる愛子さん。



それを呆れたように見ていた久遠さんが、ふとあたし達とは全く関係の無い方向へと視線を向けた。


その時。


カランカラン


店のドアに備え付けてある可愛いベルの音がしたと思うと


「すみません、待たせてしまって」


少し開いたドアから少しだけ現れた三浦さん。



ドアは透明なガラス扉だから全体的には見えているのだけれど。

申し訳なさそうな顔をする三浦さんを見てから、自分の腕時計で時間を確認する。