まさか妹さんがいること自体嘘とか……!?
ヤバイ、あたし。
三浦さんの返答を待つ間に悪い方向の妄想がかなり働きだしてる。
一度こういう事があったらついどんどん浮かんじゃう。
「妹の誕生日プレゼントは本当ですよ?ちゃんと椿ちゃんにアドバイス貰ったグロスを渡しましたし……ROSEのコスメも添えて」
「……そうですか」
そこは自分の会社の商品も添えて、ね。
「じゃあ、なんでバーに来たんですか?あたしがいるの分かってて」
またさっきと同じように質問すると、三浦さんは思い出したように黙って席を立った。
そして、近くに置かれていた鞄を開けて
「……これを返さないとと思いまして」
差し出されたのは、あたしがエレベーターで三浦さんに投げつけたノート。
すっかり忘れてた。



