歩きながら謝罪する。


あたしの力不足。


「しょうがないよ、小村の説明は完璧だった。それで向こうの商品が選ばれたんだ。


向こうの商品の方が今回はこのホテルに合ってたんだよ。気にすんな」



そう言ってあたしの顔を覗き込んでニッコリ笑ってくれた。



……責めてくれても良いのに。



もっと良い説明が出来たんじゃないのかって。


優しい言葉をかけられて、あたしは泣きそうになる。