強気なミオと優しいオミ

「やっぱり困るよねー!?
任せて!!
徹には私がガツンと言っておくから♪」


俯いたまま黙ってしまった早苗に、私は明るい声で言った。


「違うの!!」


へ!?


珍しく早苗が慌てている。


「二人には…まだ言ってなかったんだけど…」


早苗の顔が真っ赤過ぎて、少し心配になるくらいだ。


「私…徹くんの事…好きなの。」


そう言うと、早苗は恥ずかしそうに両手で顔を覆った。


一瞬の沈黙…


「「…えー!!??」」


私と蜜柑は声を揃えて叫んだ。


「ごめんなさい!
恥ずかしくて言えなかったの…」


顔を覆う手の隙間から、上目遣いで私達を見つめる早苗。


早苗…なんて可愛い子♪


思わずキュン♪としちゃう!!


「いつから!?」


蜜柑は興味津々!


キュンとしてる場合じゃなくて、もちろん私も知りたい♪


「劇の役を決めたとき…
私、本当はジュリエットの友人役だったの。
でも、私には無理だから断りたくて…でも、ハッキリとは言えなくて。」