私が文句を言おうとすると、蜜柑は新聞紙を再び振り上げた。


ま、まだ持ってたの!?


「なんでもないよー?
私、準備とか大好きだもん♪」


私は必死で笑ってごまかした。


蜜柑はため息をつくと、新聞を机に置いて体育館に戻って行った。


「…最近の蜜柑は容赦がない!!」


私が叫ぶと、クラスで笑いが起こった。


「あんなに可愛い蜜柑ちゃんを怒らせるのは、ミオくらいだよ♪」


…可愛いぃ?


見た目じゃ分からないものよね、あの恐さは…


私はため息をつきながらオミを振り返った。


「オミー…
飽きたー!!」


さっきから私達が何をしているのかと言うと、劇で使う小道具の準備をしているのです!


大きな物はいつでも組み立てられるようにしておけば、直前に慌てなくて済むから、今から用意しましよう♪


なんて、徹が言い出すからこんな苦労してるのよ!!