強気なミオと優しいオミ

オミは曖昧に答えながら微笑んだ。


「じゃあ、また明日♪」


早苗は軽く手を振ると、教室を出て行った。


「はぁ…夏休みなのになぁ…」


どうして学校に来なくちゃいけないわけ?


私は机にうなだれた。


「そうだな♪」


オミは何故か微笑みながら言った。


「なんか嬉しそう?」


さっきまであんなに嫌がっていたのに、今は上機嫌なオミの表情。


「へっ!?
別に?」


オミはそう言いながら帰る支度を始めた。


「帰るの?」


「図書室。
今日当番だからさ。」


「えー?
じゃあ私も行く♪」


私は慌てて帰り支度をした。


「珍しいね?
何か借りる本あるの?」


「ううん。
オミに数学教えてもらうの♪」


私が笑うと、オミは困ったように笑った。


「だと思ったよ…
早く行くよ?」