強気なミオと優しいオミ

入学式が終わって、クラス順に講堂を出た。


「入学式に間に合ったみたいね?」


声をかけられて振り返ると、会長が立っていた。


「さっきはすみませんでした!」


私は改めて頭を下げた。


「良いのよ。
でも次からはダメよ?」


会長は優しく微笑みながら行ってしまった。


「初日に遅刻する人は流石だねー♪
もう顔覚えられてるんだ?」


振り返ると蜜柑が笑っていた。


蜜柑と早苗はお互いに自己紹介済みのご様子で、二人並んで仲良く笑っている。


「そんなんじゃないけど…」


私は困ったように笑った。


「さ、教室戻ろ?」


私達は並んで歩きだした。


教室に向かうまでの間いろんな人に見られた。


「…私顔になんか付いてる?」


慌てて家を出てきちゃったからなぁ…


私が聞くと、蜜柑と早苗が笑った。


「澪は背が高くて綺麗だからねー。
皆注目しちゃうんじゃない?」


「…そんなの初めて言われたよ!?」