強気なミオと優しいオミ

「蜜柑ちゃん、あと少しで私は引退だから。」


ある日の放課後、たまたまリオ先輩と二人きりになった。


「そうですね…
寂しくなります。」


リオ先輩が引っ張ってきた生徒会に、リオ先輩がいないのは違和感がある。


「だから、次の会長には蜜柑ちゃんを推薦するからね♪」


「…はい!?」


私達の学校では、前任者が後任を推薦する形で生徒会が成り立っている。


私はリオ先輩に推薦されて生徒会に入った形だが、次期生徒会長として推薦されたとは思いもしなかった。


「あら、聞こえなかった?」


「いえ、そうじゃなくて…
今…私を次期会長に、っておっしゃいました?」


「ええ、そう言ったつもりだけど?」


ダメだ…


この人は、何故私が疑問に思っているのか分かってない。


「だって、真辺副会長がいるじゃないですか?
だいたい私まだ一年生ですよ?」