強気なミオと優しいオミ

「あっ、オミ兄ちゃん♪」


小学生位の男の子が、笑顔で手を振っていた。


「露木君、待っててくれたの?」


「姉ちゃんが、オミ兄ちゃん達が来たら教えてくれって♪」


露木君の笑顔はミオちゃんに良く似ていて、心が温かくなる。


「お姉ちゃん達が、早苗さんと蜜柑さん?」


「そうよ♪
私が蜜柑、こっちが早苗よ。
よろしくね露木君。」


露木君は少し恥ずかしそうに笑いながら、家に迎え入れてくれた。


「姉ちゃん!!
皆さん来たよ?」


露木君が玄関で叫ぶと、2階からバタバタと走る音がした。


「…いらっしゃい♪」


私服に着替えたミオちゃんが、息を切らしながらやってきた。


「姉ちゃん、掃除終わったのかよ?」


露木君がニヤリと笑った。