それからしばらく、互いに点を取り合いながら、どちらかと言えば相手側優勢の試合を続けていた。 そしてあるとき、あたしは梨子にパスを送る。 梨子は、スリーポイントを、見事に決めた。 「やった!」 あと1ポイントで逆転というときだった。 コートの真ん中にいたあたしに、梨子からパスがきた。 「浅葱!行けっ」 目の前には、ディフェンスが2人。 かわす。かわす。かわす。 ついにくぐり抜けて、あたしは自分から、相手のセンターの脇を狙って走った。