「なんだ、どこか行くのか?」 男子用の部室の前で、練習着のまま壁に寄りかかっていた先輩。 「はい。今から梨子の家で勉強会するんです」 「あ、浅葱、その事なんだけど。」 突然、梨子が思い出したように言った。 「それ、わけあって馬野君ちになったんだ!」 「えぇっ…「はぁ?!」 あたしの声を遮って、叫んだのはもちろん先輩。 「おい、その勉強会、俺もつれてけよ」 「なんでですか!」 「俺も勉強したいから!」