温もりが力強くて、 ガッチリとした腕が暖かくて、 「びびらせんなよ、お前。」 「…………っ」 安心しきって涙を流すのは、子供だけではないようだ 「?……はっ?!泣いてんの?」 首を横に振る。 でも、確かにあたしは泣いていた。 その胸にしがみついて、まるで子供みたいに。 その刹那。 力強かった腕に、もっと力が加わって、 あたしは完全に、先輩の胸に収められた。 普段なら押し退けられるのに。 今回はびくともしなかった。