あなたに会えた喜び

「えーっと、どこまで話したっけ?」



「う~ん。確か……一輝君が“送ってく”って言ったとこまで!」



「あっ、そうだったね…」



「うん……」


なぜかあたしはそこで唾を“ゴクリ”と飲んだ。



「“送ってく”って言われたケド、家に帰りたくなかったあたしはゲーセン行ったりお店に入ったり、とにかく用があるわけでもないのにいろんなところに入ってたの。
でもね、一輝君はそんなあたしにどこまでも付いて来たの」



「それってストーカーじゃん!?(笑)」



「あははっ!そうかもっ(笑)でもね…あたしはそんな風に思わなくてね、心のどっかで安心してた。“あー、あたし今一人じゃない”って。…でもね、さすがに夜になったら寝るとこに困ってね、そこら辺の道にずーっと座ってたの。そしらた一輝君が“あんた大丈夫?”って…。もう夜の10時だったんだよ(笑)」



「うそぉー!そのときって一輝君いくつ?」



「う~んとね…あたしが小学5年生だから…中学1年生?かな…」



「うっそ!超大人っぽいじゃん!!」



「だよねー!あたしも今考えるとそう思う(笑)…でね、“ほっといて”って言ったら“ほっといたらまた危ないめに合うだろ!”って怒鳴られたの。“俺で良ければ話聞くから”って…。そんで色々話聞いてもらって、あたしは無事家に帰ったってわけっ!」



「へぇー!でもどうやって、付き合うまでいったの?」



「それがね、一輝君があたしの家に来たの!」



「へ!?家に!?」



「そうなんだよ!!」



「なんで!?」