「か~ずぅ~き~っ君♪」
「ちっす!美央!!」
「…っちっ…すっ…」
そう暗い表情で言うあたし。
「あれぇ~?礼ちゃん今日はスカートだぁ!」
はじめに気付いたのは一樹君だった。
「可愛いでしょ?」
自分のことのように自慢する美央。
「うんうん。可愛い可愛い!」
そう言う一樹君。
「あたしはあたしは?」
「美央も可愛すぎ!!!!!」
ラブラブ、デレデレな2人。
「優介もそう思うだろ?」
「………。」
返答は無し。
(そうだよね…引いたよね…いきなりスカートとかさ…有り得ないよね…)
あたしは今にも泣きそうだった。
うつむいたそのときだった。
“バッ”
「わりぃけど、俺ら違うとこ行くわ」
そう言ってあたしの手を握りながら駅の中の方へ歩く優介君。

