あたしの気持ちをすべて言った後に返ってきた言葉は



「ヤベっ…」


「えっ、何が?…ズッ…」


(もしかしてまだ怒ってる!?)


「嬉しくて…俺も涙出てきた…。」


「えっ…ええっ!?」


「じゃあ、俺“礼”って呼んでもいいの?」


「うん…」


「…礼……」


ボッ!


あたしの心臓の鼓動は今ヤバイくらい早い。




「…。やっぱダメ!」


「…!?なんでぇ!?」


「だって・・・」


(“心臓が早くなるから”なんて口に出して絶対にいえない…。)


そんなあたしの心臓のことなんて知らない優介君は


「今、礼どこにいる?」


ってまた“礼”って言う。


「自分の部屋。」


「じゃあ、今から行く。」


「へっ!?あのっ…。ガチャっ」


プープープープー



(どっ、どうしよう・・・)