「何であたしの前から突然いなくなったの?」
「…突然じゃないだろ。ちゃんとサヨナラしたし」
「あんなの夢よ夢!どこがちゃんとした挨拶なのよ!」
「だってお前寝てただろ?」
「寝てたわよ!起こしなさいよ!」
起こされたところで、たぶん怒ってたけど!
埒が明かない言い合いに、あたしは一旦落ち着こうと深呼吸する。
本当に言いたかったのは、こんなことじゃない。
「………何で、来た?」
柳の問いに、あたしの思考は停止した。
…何で来たのかですって?
そんな分かりきったこと訊かないでよ。
「―――柳が好きだからに決まってんでしょ!」
そう、好きだから。
そばにいて欲しいから。
「そんなのも分かんないの!?」
可愛いことなんて、言えないけど。でも、伝わって欲しい。

