午前0時のシンデレラ


あたしを見つめるその瞳に、射竦められたように身体が動かなくなる。


そして柳は、



「―――悪いな。気ぃ遣わせて」



最悪な言葉を言った。


「……っ、何のこと?」


…バカ。何で、蒸し返そうとするの?


あたしはまだ、このままでいたいのに。



そんなあたしの気も知らず、柳は口を開く。


「気になってただろ?…遊園地でのこと」


…やめて。

そんな悲しそうに、笑わないで。


「俺のこと気にして、触れたくても触れられなかったんだろ?ごめ…」


「―――やめてっ!!」


柳が言わないならいいとか、そんなの嘘よ。


本当は、言って欲しくなかった。


柳の口から真実を聞くことが、どうしようもなく嫌だったの。


「やめてよ…!せっかく、平気なフリしてたのに…っ」


「…咲良」


今、その瞳に映っているのは…誰なの?