…助けてとか、苦しいとか。
そんな気持ちを、何度心の中で叫んだのかなんて分からない。
でも一度だって、その気持ちを誰かにぶつけたことなんてなかった。
全部を打ち明けたら、あたしは壊れてしまう気がして。
怖くて、恐ろしくて…自分を守るために、何ともないふりをした。
「お前がわがまま言うのだって、本当は誰かに構って欲しかったんだろ?」
鋭かった柳の瞳が、ふわりと和らいであたしを見た。
「それでも、簡単に信じられないから、憎まれ口を叩く。心のどこかでは、誰かを信じたいと思っていながら」
言い返したくても、言い返せない。
柳の言葉は、あたしの全てを見透かしていたから。
「…池田とのことがあって、余計に、だろ?1人が嫌だけど…辛い思いをしないように、1人になろうとした」
そう。そうだよ。
あたしはやっぱり、独りぼっちだった。
それを悲しいと思うことすら、躊躇うくらいに。

