「…何かあったのか?」
柳の心配そうな表情を見て、あたしは苦笑した。
あたしなんかを心配してくれる人が、パパ以外にいるんだなって思った。
そんな関わってないのに…変なの。
変だけど、嬉しい。
「何もないわよ?」
でもあたしは、いつも通りに振る舞った。
柳に、あたしの心を見透かされたくなくて。
こう答えれば、大抵の人は納得したような素振りを…
「嘘つくな、バカ」
―――――え?
柳は怒ったように、あたしを見る。
「そんな顔で嘘ついたって、バレバレなんだよ」
「なっ…、」
「心配かけたくないなら、もっと上手く嘘つけアホ」
~何なのさっきから、バカだのアホだの。
「あたしが何もないって言ってんだから、素直に納得しなさいよ!」
「できるか!…嘘に気付かないフリができるほど、俺は器用じゃないんだよ」
「…何それ…バカよ」
柳の方が、よっぽどバカ。

