空の大切なもの


三人は仰向けになって長い間話していると、太陽が紅く染まりはじめた。
一瞬そのきれいな赤に染まった空に見とれていると、カズが口を開いた。


「俺さぁ、ミナちゃんのこと好きだったんだよね」

「え―――!?」


仰向けになっていた俺はあまりに予想外のことにガバっと起き上がった。


(マジで!?全然気づかなかった。じゃぁ、カズも辛いんじゃ……)



俺が混乱していると、カズは俺の方を見て、ニコっとして、


「ウソだよ」

「は?」


カズはニコニコしている。


「なっ!?『ウソ』なのかよ!一瞬、俺本気で焦ったのに」

「アハハ、ほんとソラってシスコンだよね」

「また、俺をからかっただけかよ」



ふてくされた俺にカズは「ごめんごめん」と笑顔で言う。

くっそ~本気で心配したのに。