空の大切なもの


あ、なんだ…

二人とも俺のこと心配してくれたんだ…


図書室は、今いる屋上の向かい側の校舎にあって、屋上に行く階段が見える。
カズといつも部活の休憩時間に休んでいた体育館の外からは、職員室が見える。


カズが汗だくになってたのは、職員室から落ち込んで出てきた俺が見えて、校舎の中を探しまわったんだろう。



「カズ、部活戻らなくていいのか?」

「大丈夫だって!疲れたから、もうちょっと休憩してく~」

「後で顧問に怒られんぞ」

「やめてよ~。山先(顧問)めっちゃ恐いんだから」



二人は俺の隣でいつものように話している。



ほんと、いい友達持ったよなぁ……