空の大切なもの


「何しに来たんだ?屋上に」

「気持ち良いかなと思って」


カズは俺の隣に仰向けになって、うんと伸びをした。

顔や首筋に汗が流れていた。


体育館の外でも十分涼しいのに、何でわざわざ屋上に……?



「ソラは、空見上げるの好きだよなぁ」

「おい、ダジャレになってるぞ」

「ぶう、ダジャレじゃないもん~」


空を眺めて言ったカズに、ニヤっと笑ってシンがそう言うと、カズはぷぅっと頬を膨らませて言った。