「…つ―かさ、さっきから携帯煩いよ」
ブラブラと街を歩いていたらさっきから友達は鳴り響いている携帯の音が煩かったらしく、いきなり呟いた。
「ごめん。マナーモードしとく」
携帯を開くと、着信履歴は全部聖斗。恐る恐る留守電のメッセージを聞くと…
『後で覚えてろよ』とメッセージが入っていた。…ヤバい。あたしは本気で聖斗をキレさせてしまったぽい。
まぁどうせ、だし。まだ震えてる手でマナーモードに設定するとポケットに携帯を突っ込んだ。
「…何か、顔色悪いけど休む?」
友達は理由も聞かず偶然近くにあったカフェに手を引っ張り無理やり連れて行った。
違うんだよ。顔色悪いのは…違う。
まさかそんな心の叫びに気づく訳も無く勝手にテーブルを選びすでに座っていたから仕方なく座った。


