「行ってきまーす!」


慶子から弁当を受け取って、俺は足早に玄関を出た。

朝の光がやけに眩しい。

思わず伸びをしたくなるほどいい天気だ。








この先に人生を変える出会いが待ち受けていることも知らない俺は、
今日もいつもの時間に家を出て、
いつもの時間の電車に乗る。



いつもと変わらない一日が始まりを告げた。






登場人物に恵の名前はない。