ユビサキからあなたへ

当然俺たち2人の仲はクラス中の話題となって、意地の悪い男子達が恵を泣かせることはしょっちゅうだった。

そんな時、いつも恵を守るのは俺ではなく女子達の仕事。

その度に俺は恵を守れない自分の無力さに胸が苦しくなった。


翌年も俺たちは同じクラスになったが、そんな俺の心中を知ってか知らずか、恵は一緒に帰るのをやめた。

教室での会話もどんどん減り、ついには挨拶を交わすこともなくなった。



中学校にあがって別々のクラスになると、もう顔を見ることすらなくなった。