ユビサキからあなたへ

「ムリ。」




俺はきっぱりと言い切った。


「まだ好きなんだろ?」

そう言う悠の顔は何か他にも言いたげだ。


「好きな気持ちだけじゃ…あいつは振り向かねぇよ。」


「そんなんやってみなきゃわかんないじゃん!」

友香が口を挟む。


お前な…、俺にもっかい死んでこいってのか。


「あいつはもう俺のことなんかどーだっていいんだよ。」

できればもう恵のことは思い出したくない。