「そりゃザックリやられたなぁ。」



悠は笑いながら俺のおでこを叩いた。


「うるせ…。」

悠らしい反応ではあったけど、フラれた時ぐらい慰めてほしい。


「ひっでぇ顔。まさか朝まで泣いてたとか?」

悠は目のあたりを指差した。



「悪りぃかよ…。」

もう昼だというのに、昨日夜通し泣いたおかげで目は充血し、下まぶたはふくれあがったままだ。

箸がつけられなかった弁当が、机に広げられたまま放置されている。