ユビサキからあなたへ

「洋介のことは今も好きだよ!だけど…だけどね…。」

いっそ嘘でも嫌いになったと言ってほしかった。

「もう…ごめん…。あたしほんとダメだ…。最悪だよね。ごめん…洋介…。」

最悪?わかってんじゃねぇか。

悲しみが怒りに変わっていくのを感じた。



「どんなやつ?」

目をこすりながら言う。

「えっ?」

「好きな人。」

知りたい。
俺を捨ててまで恵が選んだ相手を。

「きっと洋介、知らない人だよ。」

「それでもいい。」

相手が少しでも知ってるやつならまだ話を聞ける。