ユビサキからあなたへ

エレベーターで7階から3階まで降りる。



階の数字のランプが7…6…5…と減っていく。



3階に着くまで俺と洋介は一言も喋らなかった。



これ以上何かを喋る必要なんてなかったんだ。






3階でエレベーターの扉が開くと、そこには友香の姿があった。




「おっす。」

洋介が不器用に挨拶する。

「今から呼ぶけど…平気?」

友香は洋介の緊張を察知したのか、珍しく顔色をうかがった。




「…いつでもいいぜ。」

洋介は力強く答えた。