ユビサキからあなたへ

「あたしみたいな彼女で…ごめんね…洋介。」



突然言われたその言葉に、心臓を掴まれるような感覚を覚えた。


言葉が出ない。

何も返せない。

体が会話を拒絶しているかのようだ。

のどが渇く。

景色が揺れる。

息遣いが荒くなる。

ギリギリだ。

抑えていた感情があと少しで抑えきれなくなる。

俺は枕を抱えてうずくまった。

用意された答え以外の答えを引き出そうとあがいても、結局用意された答えに辿り着く。

あがけばあがくほど、自分の首がしめつけられる。


視界が滲み始めた。