ユビサキからあなたへ

「修学旅行は?」

洋介が口を開いた。



「修学旅行?修学旅行中にそんな時間ある?」

「やっぱ無理かな?」

「クラスも違うし…。帰ってきてからの方があんたもやりやすくない?」



とっさに俺はピンときた。

「あ、でも宿の食後の自由時間とか大丈夫なんじゃないか?」

「あ!それならいけそう!」

洋介も食いついた。

「まぁ…それならいいと思うけど…。聞いてみないとわかんないしね。」




「いや、待て!」

俺の頭の中にはさらなる考えが浮かんでいた。