ユビサキからあなたへ

「自分で聞いたほうがいいんじゃねぇか?」

冗談っぽく、それでも頭の中に描いたことを言ってみた。

「それができねぇから友香に頼んでんだろ。」

「アドレスも聞けねぇのかよ。このチキン野郎。」

それも冗談のつもりだった。

「はぁ?んだと!?じゃあお前だったら聞けんのかよ?」

別にお前とケンカする気はねぇのに…。

「聞けねぇよな。アドレス聞かれまくりのモテモテ男は自分から聞く必要なんかねぇもんな。」





スイッチが入った気がした。

気づくと俺は洋介の胸倉を掴んでいた。