ユビサキからあなたへ

「えっ…?紹介?」

「そう!紹介!」

「…んと…、佳奈を?」

「佳奈?…って藤田か!違くて、もう1人の……。」

「由里?」

「そうそう!!由里ちゃん!!」

「えっ…別にいいけど…なんで?あんた別に由里のこと好きとかじゃないじゃない。」

「好きなんだよ!」

突然の告白だった。

廊下をすれ違う生徒達の視線がいっぺんに俺らに向けられる。





さっき藤田のとなりにいたあの子が洋介の一目惚れの相手か…。

どっかで見た顔だと思ったら陸上部でグラウンドの周りをよく走ってる子だ。