ユビサキからあなたへ

何かがふっきれた気がした。

なんで?
理由はわからない。



突然、あの頭が痛くなるような悩みが消えた。

マジックのように、パッと。






陸上部の全体練習が終わった瞬間、あたしは一目散に体育館へ走った。



体育館では男子バスケ部と女子バレー部が、用具の片付けをしている。








友香。

友香!

あたし、思うんだ。

やっぱり、思うんだ。







佳奈も、

竜二も、

あたしにとっては、かけがえのない友達。





どっちかを選ぶなんてことできない。