ユビサキからあなたへ

「実はね…。」

佳奈がいつもは見せない顔をした。

妙に改まって…

でもどこか幸せそうな顔。



まさか…



「ダメだぁ!やっぱ言えない!」




まさか…




いや、
きっとそうだ。






竜二と付き合うことになった。

次に来る言葉はきっとそうだ。



体中の血の気が一気に引いていく。



落ち着け!

落ち着けあたし!!



「もったいぶらないで言いなよ〜っ!」

友香がせかす。



イヤだ!

聞きたくない!!



でも佳奈の口から出たのは意外な言葉だった。