ユビサキからあなたへ

「…というわけだ。何もなければ終わりにするぞ。」


担任の先生の一声で、みんなガタガタと椅子から立ち始める。




「あ、先生!」

誰かが呼び止めた。




修学旅行委員の佐々木直也だ。



「あさっての帰りのホームルームで班決めやるんで、みんな考えといてくださ〜い!」



静かだった教室が一瞬で賑やかになった。

みんないつ決まるのか気に掛けていたみたいだ。




あたしも気になってたけど。