店を出るとき 「ありがとうございました」 丁寧におじさんはあたしたちに そうお辞儀をしてくれた。 店をあとにして 「帰る?」 とか話していたとき、 店の方から奥さんがあたしたちに 向かって走ってきた。 「いつでも時間があるときでいいの。うちは子供もいないし店がないと若い人との交流もなくて…よかったらたまには顔をみせてあげてくれない?」 入院先の病院と おばさんの連絡先が書かれた紙を おばさんから渡された。