「今日ですか…」 隣の隼翔が奥さんが 出してくれたコーヒーを 片手にそう言った。 「本当はな、もっと早く 入院する予定だったんだけど。今日、きっとお前さんたち2人がここに来るんじゃ…と思って、今日を最後にしたんだ」 「そうなんですか?」 おじさんは、 あたしの問いかけに 深く深くうなずいた。 「だから最後のお客さんに プレゼント」 そう言ってくれた。 「なら、おじさんが 僕たちに選んでください」 隼翔はあたしに 「ええよな」 と言っておじさんに そう言った。