家を出た時間も遅いから 海に着いた時にはもう 11時を超えていた。 「おじさん、元気かな?」 30分くらいしたとき、 あたしは隼翔にそう言った。 「行ってみるか」 「うん」 二人揃って立ち上がると、 手をつないで歩き始める。 「おじさ~ん」 「お、来てくれたのか。 ちょうど一年だろ? 今日で…」 なんで覚えてるの…? 「はい」 隼翔は何を思ったのか‥。 でもきちんと返事をする。