もしも、願いが叶うなら



「帰れよ…」

那央は小さな声で言った。


「帰らない」

「帰れってんだよ!!」

那央の大きな声が病室に響き渡る。


「あたしは…那央が好き…。今も」

「……。」

「どうしても好きなの…」

「……。」

「何度も…諦めようと思った。でも無理だった…お願いだから…あたしを好きになってよ!!」