もしも、願いが叶うなら



中庭から校舎に入った時、


「ねぇ」

背後から声が聞こえた。


「あ…」

吉川君だ…
へー喋るんだ。


「何?」

「いや喋るんだなーって」

「……」

あらら…あたし睨まれてる?


「助けてあげたのに睨まれるのおかしくない?」