切り換えの早い亜女ちゃんにはいつもいつも振り回されてる気がする。
まあそこが可愛いんだけどねえ。


「この間の男の子、何て返事したの?!」


「ああ~…断った!」


「えっ!!だってあの人、すごく評判のいい人なのに」


「まあねえ~でも、あたしには合わない!」

高校に入ってから、初めて「告白される」というものを味わった。
今までは告白という言葉に無縁だったあたしが、どういうことか魅力的だったみたい。(自分で言うなよ)今回の告白は五回目。
多分、これがあたしのモテ期だ。



「……って、亜女ちゃん!お昼休み終わりだよ!」


「うっそ!」


平らげたお弁当箱を片付けて抱える。
亜女ちゃんの手を引いて屋上から出た。