「・・・・・今日から、お世話になる・・・・宮野 亜由莉です・・・・よろしくお願いします・・・・」




騒がしい職員室の中で、

自分でも驚くような小さな声で呟く。




「オマエが宮野か。 

担任の石田(イシダ)だぁ、よろしく!」




そんなあたしとは、対象的にツマヨウジを口に入れながら馬鹿でかい声で遠くからしゃべる石田。




行儀、悪…。




「わからないことがあったら

なんでも話してくれっ!


遠慮するなよ…? なんたって、

生徒を助けるのが教師の仕事だからな~!」




今どき珍しい、熱血教師…か。



暑苦しい…

人間…、


―――――…


"『…亜由~、


泣いてないで、こっちこいよっ!


また、次があるって!…―――』"





"あの男"重なって、気持ち悪い…―――。